
2025年3月9日策定
第29回ふる里さくら祭り実行委員会
イベントの撮影・投稿に関するガイドライン
<課題認識>
画像・動画の撮影・投稿に関する問題が増加しています。撮影される側にとって「暴力」になりかねない行為を、黙って見過ごすわけにはいきません。ただ、厳重な取締り・処罰を強化するだけでは、みんなが萎縮してしまいイベントの楽しさが失われてしまいます。不法行為に対する「規制」は必要ですが、まずは他者へ配慮を求め、各自の「自制」を促すことが大切と考えています。そのモノサシになるように、このガイドラインを定めました。
<目的>
① ふる里さくら祭りの出演者、出店者、来場者、スタッフ等の個人情報及び肖像権を保護するために、基本的な約束事としてガイドラインを定めます。
② たくさんの子どもが参加する祭りなので、特に、子どもたちの安全・安心を最優先に考え、以下の条例に基づく配慮のある行動を撮影者に求めます。
<参考>川崎市子どもの権利条例11条4号は「ありのままの自分でいる権利」として、「自分に関する情報が不当に収集され、又は利用されない」権利を保障しています。
<禁止行為>
理由の如何を問わず以下の行為を禁止します。違反があった場合、撮影の中止や画像の削除を求め、必要に応じて関係機関に通報します
① わいせつな目的での撮影・投稿、公序良俗に反する撮影・投稿
②イベントの目的に合わないグッズ作成、販売、マスコミへの販売など商業目的の撮影
③ 他の来場者の迷惑となるライブ配信や生中継などの撮影・投稿
④ 他の来場者の迷惑となる三脚の使用、長時間にわたる撮影、場所の占拠など
<撮影の際の留意点>
①以下に該当する場合は自由に撮影・投稿ができます。
・家族や友人など、本人の同意が明らかな場合
・特定の個人ではなく、全体の様子を撮影する場合
② 特定個人の表情や行動等の撮影は本人の同意を、16歳未満の子どもの撮影は必ず保護者の同意を得てください。
<撮影の方法>
① 照明機材や三脚など他の来場者に迷惑をかける可能性のある機材の設置は禁止します
② 被撮影者の権利保護のため、ライブ配信などリアルタイムでの撮影や投稿は禁止します
③ ただし、実行委員会の事前許可がある場合は、例外的に撮影や投稿を認めます
※事前許可の申し出はメールでお願いします sakurafes1997@gmail.com
<投稿の留意点>
① 個人情報保護に配慮して投稿し、他の来場者の迷惑にならないようにしてください
② 特に16歳未満の子どもに対する権利侵害となる投稿は絶対禁止とします。
③ 投稿に関わる通報があったときは、実行委員会として必要な措置を講じます
<ケーススタディ>
OK例
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家族との記念写真 「ふる里さくら祭りでの楽しいひととき🌸 子どもたちも大はしゃぎ!素敵な思い出が増えました。」 (家族や友人を対象に撮影された、本人の同意が明らかな写真)
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·風景や全体の雰囲気 「会場一面の桜が見事でした!地元愛があふれる素晴らしいイベントですね。」 (特定の個人ではなく、会場全体の様子を撮影した写真)
NG例
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·無許可の子どもたちの写真 「子どもたちが遊んでいる様子が可愛いからシェアしました!」 (保護者の同意が得られていない写真)
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プライバシー侵害となる投稿 「人ごみの中で見つけた珍しい装いの方々。」 (特定の個人を無許可で撮影し、特に表情や行動が強調されている写真)
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商業目的の投稿 「この写真をポスターに使いたい方はDMください!」 (イベントの目的に合わない商業利用の意図がある投稿)
<FAQ/よくある質問>
Q1: イベントの撮影に関して、基本的なルールは何ですか?
A1: 撮影は、他者の権利や安全を尊重し、個人情報保護法と「子どもの権利条例」を守ることが最も重要です。特定の個人を撮影する場合は、事前に同意を得る必要があります。また、商業目的での撮影や不適切な投稿は禁止されています。
Q2: 撮影した写真や動画はSNSに投稿してもいいですか?
A2: 一般的に、イベント全体の様子を撮影し投稿することは問題ありませんが、特定の個人(特に子ども)の写真や動画を投稿する場合は、必ず本人または保護者の同意を得る必要があります。また、投稿内容が他者の迷惑や権利を侵害しないよう、十分配慮してください。
Q3: 16歳未満の子どもを撮影する場合、どのような配慮が必要ですか?
A3: 16歳未満の子どもを撮影する場合は、必ず保護者の同意を得てから撮影を行ってください。また、その際、投稿内容にも細心の注意を払い、子どものプライバシーが守られるように配慮することが求められます。
Q4: 他の来場者に迷惑になるような撮影はどうすればいいですか?
A4: 三脚や照明機材を使用する場合、他の来場者の通行の妨げにならないように配慮する必要があります。長時間の撮影や場所を占有することは避け、周囲の迷惑とならないように心がけてください。
Q5: ライブ配信や生中継は許可されていますか?
A5: イベントでのライブ配信や生中継は基本的に禁止されています。個々の状況に応じて認められる場合もありますので、その場合は実行委員会の事前許可を得てください。
Q6: 撮影中の不適切な行動を見かけた場合、どうすればいいですか?
A6: 撮影中の不適切な行動を見かけた場合は、実行委員会またはスタッフに報告してください。違反が確認された場合、撮影を中止し、画像の削除を求めることがあります。場合によっては関係機関への通報も行います。
Q7: 撮影に使える機材に制限はありますか?
A7: 照明機材や三脚など、他の来場者に迷惑をかける可能性がある機材の使用は原則として禁止されています。撮影の際には、周囲の環境に配慮し、必要最低限の機材で行ってください。
Q8: イベントの写真や動画を商業的に利用することはできますか?
A8: イベントで撮影した写真や動画を商業目的で利用することは禁じられています。撮影や投稿は、個人的な楽しみや記録として行ってください。
Q9: 撮影内容や投稿に問題があった場合、どうなりますか?
A9: 投稿や撮影内容に問題があった場合、実行委員会から削除のお願いや撮影の中止を求めることがあります。場合によっては、関係機関への通報を行うこともあります。
Q10: 撮影に関するガイドラインの違反者にはどのような対応がされますか?
A10: ガイドラインに違反した場合、まずは撮影の中止や画像の削除を求めます。それでも改善が見られない場合は、関係機関への通報を行うこともあります。
<参考資料>
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NHKみんなでプラス>盗撮
盗撮をはじめとする撮影や投稿の問題事例を、多角的に取材・放送しています -
川崎市子どもの権利に関する条例
子どもの自己決定権の一つとして「自分に関する情報が不当に収集され、又は利用されないこと。」を保障しています -
神奈川県迷惑行為禁止条例
「盗撮」を「迷惑行為」とし、処罰・規制しています -
鳥取県青少年保護育成条例改正案
「生成AI等を利用して青少年の容貌の画像情報を加工して作成した姿態」を「児童ポルノ等」とし、ディープフェイクという新たな問題に対応しています -
性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律
「性的姿態等」の撮影や送信を「撮影罪」とし、これを処罰・規制する法律です -
肖像権ガイドライン〜自主的な公開判断の指針〜(デジタルアーカイブ学会、2022年4月)
デジタルアーカイブ分野のガイドラインですが、権利侵害の程度を判断するための「ポイント計算」が参考になります -
中央林間手づくりマルシェでの撮影について
平易・軽易なガイドラインの事例です -
館内外での撮影について(横浜ららぽーと、2022年12月27日)
禁止の内容について相応の具体性がある事例です
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ふる里さくら祭り 個人情報保護規程
第 1 条(目的)
本規程は、ふる里さくら祭り(以下「さくら祭り」という)開催において、取得・利用す る個人情報の適切な保護と管理を行うことを目的とする。
第 2 条(定義)
本規程において、個人情報とは、生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別 することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を 識別することができることとなるものを含む。)をいう。
第 3 条(適用範囲)
本規程は、「さくら祭り」の主催者、参加者、出演者、出店者、ボランティアスタッフ、 その他「さくら祭り」に関わる全ての者に適用される。
第 4 条(個人情報の取得)
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「さくら祭り」において個人情報を取得する場合は、利用目的を明確にし、適法か つ公正な手段によって行う。
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要配慮個人情報(思想、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、その他特定の個人 に関する情報であって、本人の権利利益を不当に侵害するおそれがあるもの)を取 得する場合は、法令に基づく場合を除き、事前に本人の同意を得る。
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子どもの個人情報を取得する場合は、事前に保護者の同意を得る。
第 5 条(個人情報の利用目的) 取得した個人情報は、以下の目的で利用する。
• 「さくら祭り」の運営、管理
• 参加者への情報提供、連絡
• 「さくら祭り」に関するお問い合わせ対応
• その他、「さくら祭り」の目的達成に必要な業務
第 6 条(個人情報の管理)
1. 取得した個人情報は、漏洩、滅失、毀損等を防止するため、適切な安全管理措置を 講じる。
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個人情報の取扱いに従事する者に対して、関連情報を提供し、個人情報保護意識の 向上を図る。
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個人情報の取扱いを外部に委託する場合は、委託先に対して適切な監督を行う。
第 7 条(個人情報の第三者提供)
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取得した個人情報は、法令に基づく場合を除き、本人の同意を得ることなく第三者 に提供しない。
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第三者に提供する場合は、提供する情報項目、提供先の利用目的等を明示し、事前 に本人の同意を得る。
第 8 条(個人情報の開示、訂正、利用停止等)
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本人から自己の個人情報について、開示、訂正、利用停止等の請求があった場合 は、法令に基づき適切に対応する。
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請求の受付窓口、手続き等は、別途定める。
第 9 条(個人情報保護体制)
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「さくら祭り」における個人情報保護に関する責任者を設置し、個人情報の適切な 管理を行う。
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個人情報保護に関する苦情、相談等に対応するため、窓口を設置する。
第 10 条(規程の改定) 本規程は、法令の改正、社会情勢の変化等に応じて、必要に応じて改定する。
第 11 条(その他) 本規程に定めのない事項については、法令及び関係諸規程に従い、適切に対応する。 附則
本規程は、2025 年 3 月 9 日から施行する。
個人情報に関するお問い合わせ窓口 ふる里さくら祭り事務局
住所:川崎市宮前区宮崎 2-7-21-101
メールアドレス:sakurafes1997@gmail.co